マンション投資でいわれる節税対策と損益通算

 損益通算とは本来の職業以外に所得があった場合に、互いの損益を合算して計上することできる納税法のことです。サラリーマンが得る給与は全額課税所得となるため、控除以外の方法では通常は節税することができません。しかし副収入があり、それが損益通算できる所得であれば、場合によっては節税になることがあります。
 損益通算は赤字の所得を黒字の所得から差し引いて残りを課税所得とするものです。給与は全額黒字の所得ですから、副業としている損益通算できる所得が赤字になった場合、その赤字分だけ給与額から差し引き、課税所得を減額することができるのです。給与は通常は源泉徴収を受けているため、具体的には確定申告により、過払い分を還付してもらうことになります。
 所得はどれでも損益通算できるわけではありません。損益通算できる所得は、土地や建物の権利などを貸すことで生じる家賃などの不動産所得、自営業者が事業によって得る事業所得、資産を譲渡したり贈与して得る譲渡所得、山林を伐採したり譲渡した場合に生じる山林所得などに限られ、それ以外の所得は損益通算ができません。独立して損益を計上する分離課税となります。
 株主が投資した企業から受け取る配当所得や、懸賞や福引きの賞金、競馬や競輪の払戻金、保険の満期返戻金といった一時所得などは損益通算ができない分離課税となります。また雑所得といって、年金や著述家や作家以外の人が得た原稿料や印税、講演料、放送出演料、為替差益で得た損益も損益通算はできません。
 また、損益通算によって節税できるのは副業の所得が赤字になった場合だけなので、事業収支としては喜んでばかりもいられない節税方法でもあります。

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節税対策住民税も

 給与の源泉徴収で差し引かれている内容には、所得税のほかに住民税があります。

これは地方公共団体の住民であることで課税される税金で、正しくは都道府県民税と市町村民税と言い、前年の所得から算出されます。このため所得が大幅に上がった翌年に、思いのほか住民税が高額になることがあります。

 住民税には所得に課せられる「所得割り」と、所得に関係なく課せられる「均等割り」とがあります。

税率は自治体によって違い、均等割りの場合は人口50万人以上の市で最高3800円、人口5万人未満の場合は最高2600円が上限となります。

 居住地を換えれば住民税が安くなると言う方もいるようですが、それで変わるのは均等割りの部分です。住民税では所得割りの部分が大きいため、たいした差にはなりません。

住民税を節税するためには、所得割りの部分に適用される控除分を増やさなければなりません。

控除には所得税と同じ雑損控除や医療費控除、寄付金控除などがあります。これらの控除については、いずれも個人で申告しなければ控除を受けられないので、確定申告をすることが前提となります。

 また、住民税の支払いで注意を要するのは、たとえば株式配当のように分離課税となるものも、住民税では給与所得に加えられて総合課税となります。
住民税はサラリーマンの場合、通常は毎月の給与から天引きされるため、マンション投資などしているとこの住民税の額も会社に知られてしまい、その結果、会社に副業を行っていることが知られてしまうことがあります。
これを避けるためには普通徴収を選び、自分で納税に行くことをお薦めします。

サラリーマンと公務員がマンション投資で節税を考えるのはなぜ?

低金利と年金不安がつづくなか、サラリーマンの方たちのなかには将来に不安を感じている方も少なくありません。
少しでも資産をまもるために節税を考える方もいると思いますが、サラリーマンができる節税は限られています。

 特別な資産贈与などを受けないかぎり、サラリーマンで税金というと通常は所得税と住民税です。
このうち住民税は所得税から算出されるため、節税というと実質上、所得税をどうにかするしかありません。

これが個人事業をされている方なら、必要経費を増やすことで所得税を抑えることができます。それがサラリーマンとなると、仕事で必要となる経費は会社が支払うため、個人の必要経費の計上は認められていません。靴代やスーツ代を経費として計上できればいいのですが、これは認められていません。

 サラリーマンが有効な節税となると、控除を利用して確定申告するしかありませんが、医療控除や住宅ローン控除など、利用できる控除の数は多くはありません。

そこで注目されているのが副収入となる不労所得の投資です。なかでも給与所得と損益通算ができる不動産投資は魅力でしょう。

 不動産投資の特徴はマンションやアパートといった賃貸経営事業とみなされ、その必要経費が計上できる点です。総益通算で不動産投資で赤字となった分は給与所得を減額できるため、税金も安くなり、確定申告で還付されます。

 もっとも、不動産投資分は赤字になるわけですから、喜んでばかりもいられません。あまり赤字状態がつづくと投資は失敗し、資産をかえって削っていくことになります。

つまり基本的には不動産投資は節税のために行うものではなく、副収入を得るために行うものなのです。

 ときおり「節税のためにマンション投資をはじめてみませんか」といった広告を見かけることがありますが、それだけを目的にされて投資されるのは危険です。

投資はあくまで投資によるメリットが優先で、節税効果はそのポーナスと考えて検討されることをお薦めします。

長引く不況や円高のために、たとえ大企業に就職してもけして安定した将来が得られるものではなくなりました。
いつ倒産やリストラの憂き目に遭うかわかりません。こうした状況下では安定した公務員を希望する若者が増えるのも、当然のことと思えます。

 誤解されている方もいるようですが、公務員も給与から所得税や住民税が天引きされているサラリーマンです。
このため節税はほとんどできないのが実情です。

そのうえ公務員の場合は副業が法律上で禁止されています。
一般のサラリーマンの場合は副業を認めていない企業も少なくありませんが、これは法律上で禁止されているわけではありません。
ただ、公務員でも個人的な資産運用は認められているようで、マンションに投資を行っている方はたくさんいます。

 不動産より得られる所得は給与と損益通算ができるので、赤字になった場合は給与の課税所得分が減額されて節税と同様の効果があります。
公務員は安定職だといわれていますが、給与が景気の影響を受けることはサラリーマンと変わりません。
ただ、倒産もリストラもない、その高い安定性から金融機関からの融資では優遇される傾向にあります。このためマンションを購入するには有利で、マンション投資は公務員には適した投資法なのです。

 所得税への大幅な節税効果はマンションを購入した当初の経費によるもので、恒久性はありませんが、その後のマンション経営が順調に進めば、安定した不労所得が得られるうえに、経営のための経費も計上できるので、継続した節税への利用は可能です。

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